Googleアナリティクス用語・設定ガイド【GA4対応】

Googleアナリティクス(GA4)の導入・運用をスムーズに進めるために、基本用語と設定ポイントをまとめました。各キーワードの意味と役割を理解しながら、順番に設定を進めていきましょう。

1. アカウント

Googleアナリティクスの最上位に位置する管理単位です。企業や団体ごとに1つずつ作成し、複数のWebサイトやアプリ(プロパティ)をまとめて管理できます。アカウントには複数の管理者や閲覧者を招待でき、アクセス権限の設定も細かく行えます。アカウントの作成が最初のステップとなり、ここで設定した情報はすべてのプロパティやデータストリームに影響します。アカウント単位でデータの共有や削除、ユーザーの追加・削除などが可能です。企業全体のデータ管理やセキュリティの観点からも、アカウントの設計と管理は非常に重要です。

2. プロパティ

プロパティは、Googleアナリティクスで分析したいWebサイトやアプリごとに作成する単位です。1つのアカウントの中に複数のプロパティを持つことができ、各プロパティごとに測定IDが発行されます。プロパティごとにデータの集計や設定が個別に行えるため、異なるWebサイトやアプリのデータを混同せずに管理できます。GA4ではプロパティ単位でイベントやコンバージョン、データストリームの設定を行います。プロパティの設定を誤ると、データが正しく収集されなかったり、分析が困難になるため、運用目的に合わせて適切に設計することが大切です2513

3. データストリーム

GA4で導入されたデータ取得の単位です。WebサイトやiOS/Androidアプリごとにストリームを作成し、各ストリームからデータを収集します。1つのプロパティに複数のデータストリームを設定できるため、例えばPCサイト、スマホサイト、アプリのデータを一元的に管理・分析できます。データストリームごとに測定IDが発行され、それぞれにタグを設置する必要があります。クロスデバイスでのユーザー行動の把握や、媒体別のパフォーマンス比較を行う際に不可欠な設定です213

4. 測定ID(G-XXXXXXXXX)

GA4プロパティごとに発行される固有の識別子です。WebサイトやアプリにこのIDを正しく埋め込むことで、ユーザーの行動データがGoogleアナリティクスに送信されます。測定IDが間違っている、または設置漏れがあると、データが収集されなかったり、誤ったプロパティに記録されるため注意が必要です。測定IDはプロパティ作成時に自動で発行され、タグやGoogleタグマネージャーを通じて各ページに設置します。正確なデータ収集の基礎となる重要な要素です51416

5. Googleタグ(gtag.js)

Googleアナリティクスの計測タグで、Webサイトの全ページに埋め込むことでユーザー行動を自動で記録します。gtag.jsはGoogleが提供する最新のタグ方式で、アナリティクスだけでなくGoogle広告やその他のGoogleサービスとも連携可能です。タグの設置ミスや一部ページへの未設置があると、データが欠損する原因となります。タグは基本的に<head>内に設置し、サイトリニューアル時やページ追加時にも忘れずに対応する必要があります。タグの管理はデータの信頼性に直結します918

6. Googleタグマネージャー

複数の計測タグ(Googleアナリティクス、広告、ヒートマップなど)を一元管理できる無料ツールです。タグの追加や修正、削除がWebサイトのソースコードを直接編集せずに行えるため、運用や保守が大幅に効率化します。タグマネージャーを使うことで、マーケティング担当者がエンジニアに依頼せずにタグ管理できるようになります。また、バージョン管理やタグの公開・非公開の切り替えも容易で、トラブル時の復旧も迅速です。大規模サイトや頻繁にタグを更新する場合は特に有用です59

7. タイムゾーン

Googleアナリティクスのレポートで表示される時間帯を設定する項目です。日本国内のサイトであれば「日本(GMT+9)」に設定します。タイムゾーンが正しく設定されていないと、アクセスのピーク時間や日別の集計が実際とずれてしまうため、分析結果が誤解を招く恐れがあります。特に国際的なサイトや複数地域で運用する場合は、各プロパティごとに適切なタイムゾーン設定が重要です。設定はプロパティ作成時や管理画面から変更できます612

8. 通貨

売上やコンバージョンの価値を計測する場合、通貨の設定が必要です。日本円や米ドル、ユーロなど、運用地域やビジネスの実情に合わせて選択します。通貨設定を誤ると、レポート上の金額表示が実際の取引と合わなくなり、分析や経営判断に支障をきたします。通貨はプロパティごとに設定でき、途中で変更することも可能ですが、過去データとの整合性に注意が必要です12

9. データ保持期間

取得したデータをどのくらいの期間保存するかを設定します。GA4ではデフォルトで2か月、最大14か月まで選択できます。保持期間が短いと、過去のデータと比較した長期的な分析ができなくなるため、分析目的に応じて適切な期間を設定しましょう。保持期間を延長すると、より多くの履歴データを活用したトレンド分析や施策効果の検証が可能になります。ただし、プライバシーやデータ容量の観点からも適切に管理する必要があります。

10. イベント

GA4の中心的な計測単位で、ページビューやクリック、フォーム送信、動画再生など、ユーザーのあらゆる行動を「イベント」として記録します。GA4では自動計測されるイベント(例:ページビュー、スクロール)と、独自に設定するカスタムイベントがあります。イベントごとに詳細なパラメータ(例:ボタン名、カテゴリ)を付与でき、ユーザー行動を多角的に分析できます。イベントの設計と実装は、サイトの目的やKPIに直結するため、非常に重要です1315

11. イベントパラメータ

イベントに追加情報を付与するための項目です。たとえば「クリック」イベントに「ボタン名」や「ページ名」などの詳細情報を持たせることで、どのボタンがどれだけクリックされたか、どのページで発生したかなど、より細かい分析が可能になります。イベントパラメータを活用することで、ユーザー行動の背景や傾向を深掘りでき、サイト改善やマーケティング施策の精度向上につながります。パラメータの設計は、分析目的に合わせて慎重に行いましょう。

12. コンバージョン

Webサイトやアプリの最終目標(例:購入、問い合わせ完了、資料ダウンロード)を「コンバージョン」として設定します。GA4では、記録されたイベントの中からコンバージョンとして計測したいものを指定できます。これにより、目標達成数や達成率、ユーザーの行動経路などを自動で集計・分析できます。コンバージョン設定はビジネスの成果を可視化するための最重要ポイントであり、正確な設定が求められます1315

13. 目標URL

特定のページ(例:サンクスページ、完了ページ)への到達をコンバージョンとして設定する場合に必要なURLです。フォーム送信や購入完了後に表示されるページのURLを指定することで、ユーザーが目標を達成したかどうかを正確に計測できます。目標URLの設定ミスやページ構成の変更によるURL変更に注意し、常に最新の状態を保つことが重要です。

14. ユーザープロパティ

ユーザーごとに付与できる属性情報(例:会員ランク、性別、年齢層など)です。GA4ではユーザープロパティを活用することで、特定の属性を持つユーザーの行動やコンバージョン率を分析できます。これにより、ターゲットユーザーごとの最適な施策立案や、パーソナライズドなマーケティングが可能となります。ユーザープロパティはカスタムで追加でき、サイトやアプリの特性に合わせて柔軟に設計できます513

15. カスタムディメンション

標準では取得できない独自の分析軸を追加できる機能です。例えば「会員/非会員」「キャンペーン名」「商品カテゴリ」など、サイトごとに必要な属性を自由に設定し、レポートで分析できます。カスタムディメンションを使うことで、より詳細なユーザーセグメントや行動パターンの把握が可能になり、サイト改善やマーケティング施策の精度が向上します。設定にはイベントパラメータやユーザープロパティとの連携が必要です13

16. カスタム指標

独自に定義した数値データを計測できる機能です。例えば「ポイント獲得数」「特定のアクション回数」など、標準指標では足りない場合に活用します。カスタム指標を使うことで、ビジネスやサイト運営の目的に合わせた柔軟なデータ分析が可能となります。設定時には、どのイベントやパラメータに紐づけるかを明確にし、レポートでの活用方法も事前に設計しておくことが重要です。

17. フィルタ

特定のデータを除外したり、抽出したりするための設定です。たとえば、自社スタッフのアクセスやスパムトラフィックを除外することで、より正確なデータ分析が可能になります。フィルタを活用することで、実際のユーザー行動に基づいた信頼性の高いレポートを作成でき、施策の効果測定や改善に役立ちます。設定ミスがあると重要なデータが除外されてしまうため、慎重に設定しましょう。

18. サイト内検索設定

サイト内に検索窓がある場合、ユーザーがどんなキーワードで検索しているかを計測できる設定です。設定時には、検索結果ページのURLに含まれる「クエリパラメータ」を指定します。これにより、ユーザーが何を求めてサイトを訪れているのか、どのような情報が不足しているのかを把握できます。サイト改善や新規コンテンツの企画、SEO対策にも役立つ重要な設定です。

19. サーチコンソール連携

Googleサーチコンソールと連携することで、検索クエリや表示回数、クリック数などSEOに関するデータをGoogleアナリティクス上で確認できます。これにより、検索流入の傾向や改善ポイントを一元的に把握でき、SEO施策の効果検証やキーワード戦略の立案に大きく役立ちます。連携にはサーチコンソール側での設定と、アナリティクス側での連携作業が必要です。

20. 管理者権限

Googleアナリティクスの各階層(アカウント、プロパティ、データストリーム)ごとに、ユーザーごとに異なる権限(管理者、編集者、閲覧者など)を割り当てることができます。管理者権限を持つユーザーは、設定の変更や他ユーザーの招待・削除が可能です。適切な権限管理を行うことで、セキュリティリスクを低減し、運用体制を効率化できます。権限設定は定期的に見直し、不要なユーザーや権限の整理を行うことが推奨されます25

この順番で設定を進めていくことで、Googleアナリティクスの導入・運用がスムーズになり、正確なデータ計測と効果的な分析が可能になります。各キーワードの意味や役割をしっかり理解しながら設定を行いましょう。

Citations:

  1. https://moltsinc.co.jp/media/knowledge/8165/
  2. https://support.google.com/analytics/answer/10089681
  3. https://satori.marketing/marketing-blog/what_is_ga4/
  4. https://wacul-ai.com/blog/access-analysis/google-analytics-method/what-is-google-analytics/
  5. https://www.atoj.co.jp/atoj-info/detail/21
  6. https://omokaji-web.co.jp/ga/ga4google-how-to-set-up-google-analytics-4-id/
  7. https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10301962080
  8. https://valueagent.co.jp/blog/38493
  9. https://omokaji-web.co.jp/ga/ga4google-how-to-set-up-google-analytics-4-tag/
  10. https://oshiete.goo.ne.jp/qa/12993383.html
  11. https://mieru-ca.com/blog/googleanalytics4_basic/
  12. https://faq.future-shop.jp/hc/ja/articles/4419645352729-Google%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%88%E9%96%8B%E8%A8%AD%E6%96%B9%E6%B3%95-%E6%B8%AC%E5%AE%9AID%E3%81%AE%E5%8F%96%E5%BE%97%E6%96%B9%E6%B3%95-%E3%82%92%E6%95%99%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84
  13. https://blog.hubspot.jp/marketing/whats-ga4
  14. https://blog.siteanatomy.com/tracking-id/
  15. https://unique1.co.jp/column/analytics/10512/
  16. https://support.google.com/analytics/answer/12270356
  17. https://support.google.com/analytics/answer/9212670
  18. https://blog.hubspot.jp/marketing/ga4-tracking-code
  19. https://valueagent.co.jp/blog/38498
  20. https://help.shopserve.jp/manual/256/

※本ページは、AIの活用や研究に関連する原理・機器・デバイスについて学ぶために、個人的に整理・記述しているものです。内容には誤りや見落としが含まれている可能性もありますので、もしお気づきの点やご助言等ございましたら、ご連絡いただけますと幸いです。

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